マウンテンバイクのヘッドセット、ヘッドパーツとも呼ばれますが、とにかく規格が乱立してわかりにくい状態となっています。
そのため、ヘッドセットの交換時は規格に注意することが必要です。
ヘッドセットの規格や交換のポイントについてまとめてみました。
ヘッドセットのノーマルとアヘッド
自転車のヘッドセット、ヘッドパーツの規格まずは大きく2つに別れます。
それはノーマルとアヘッドです。
ヘッドセットに使われるベアリングは上下から適切な「圧」をかけることでガタが出ず、かつスムーズに動くことができます。
これはヘッドセットに限らず、ベアリングの「玉押し」と呼ばれる調整です。
この玉押しをする方法がノーマルとアヘッドでは違います。
ノーマルではコラムにネジが切ってあって、コラムとヘッドセットのネジで玉押しを行います。
アヘッドではコラム内にスターファングルナットやプレッシャープラグを入れ、ステムの上から押さえつけることで玉押しを行います。
マウンテンバイクなどのスポーツバイクでは整備性や剛性の良さなどからアヘッドが主流となっています。
ヘッドセットのサイズ
ヘッドセットのサイズは大きく4つに分けられます。
まずはノーマルサイズで、このサイズにはISOとJISという2つの規格があります。
ヘッドセットのサイズはヘッドチューブの内径と、フロントフォークの付け根にあるクラウンレースの外径によって決められます。
ISOはヘッドチューブ内径が30.2mm、JISでは30.0mm、クラウンレース外径がISOは26.4mm、JISが27mmとなっています。
これらはシティサイクルなどでよく使われているサイズとなります。
マウンテンバイクで主流となっているのはオーバーサイズやスーパーオーバーサイズと呼ばれるものです。
いずれも、マウンテンバイク発で普及した規格ですが、ロードバイクなどでもオーバーサイズが広く使われています。
オーバーサイズではヘッドチューブ内径34mm、クラウンレース外径30mm、スーパーオーバーサイズでは内径37mm、外径33mmとなっています。
ヘッドセット交換で混乱する理由
ヘッドセットは以上のように分類されてるのですが、マウンテンバイクなどのスポーツバイクのヘッドセット交換では混乱を生み出すことがあります。
それは、ヘッドセットがさらに細かく規格があるからです。
アヘッドのヘッドセットには、通常のアヘッドに加え、インテグラルとロープロファイルがあります。
いずれも、ヘッドセットがコラム内に収まることが特徴ですが、インテグラルはヘッドチューブ内にベアリング受けがあるので、ロープロファイルとは互換性がないので交換時には注意が必要です。
さらに、サイズも細かく分類されます。
マウンテンバイクではオーバーサイズやスーパーオーバーサイズだけでなく、メーカー独自の規格や、上下で径が異なるテーパードといった規格があります。
ヘッドセットの交換は、そこまで頻度の高いメンテナンスではありませんが、交換時には予め、自分のマウンテンバイクのヘッドセットがどの規格に当てはまっているのかを知っておくことが大切です。