マウンテンバイクとロードバイクの大きな差が出ることの1つに坂道での走破性があります。
それぞれの走りの違いを3つのパターンに分けてみていきましょう。
登りの走破性
舗装路の坂道を登る場合、マウンテンバイクとロードバイクを比較すると後者が圧倒的に有利となります。
その理由としては、重量です。
特にタイヤの重量が大きく影響します。
坂道を登る場合は常に重力によって後ろに引っ張られ続けるので、自転車に加速度を与え続ける必要があります。
この加速時に大きく影響をするのがホイールやタイヤの重量です。
ホイールやタイヤの重量は、フレームや乗り手の重量などに比べると、何倍も加速性能に影響を及ぼします。
もちろん、マウンテンバイクとロードバイクを比較すると車体自体の重量もかなり違いますが登りにおいてはホイールとタイヤの重量が大きく影響します。
下りの走破性
坂道を下るときの走破性についてはマウンテンバイクに大きく分があります。
まず、坂道を登るときのネックとなったホイールやタイヤの重量は下り坂では今度は重力が引っ張ってくれるので、影響が少なくなります。
逆に、ある程度加速してしまえば、重量のあるホイールやタイヤは大きなエネルギーを持つので高いスピードをキープしやすくなります。
さらにマウンテンバイクの太いタイヤは路面を捉えて下りの高速カーブで大きなグリップ力を生み出します。
トドメはサスペンションです。
ロードバイクはペダリングの力を逃さないように、剛性が高いフレーム設計となっていますが、これが下りでは路面のギャップで車体が跳ねる原因となります。
マウンテンバイクにはサスペンションがあるので、少々のギャップなら吸収してタイヤのグリップ力をキープしてくれます。
サーキットのストレートの坂道を下るのであれば、空気抵抗の少ないロードバイクが有利ですが、ギャップやカーブのある公道を下るのであればマウンテンバイクが安定して走ることができます。
悪路の走破性
日本の公道は、海外に比べると圧倒的に舗装率が高く、そのクオリティも高いのでたいていの道はロードバイクでスムーズに走ることができます。
しかし、山の坂道は例外が多くあります。
ひび割れて剥がれたアスファルト、落石、落葉、小枝に小石。
たとえ国道でも舗装されていない道はあります。
そういった坂道ではマウンテンバイク1択です。
ロードバイクの細いタイヤではスピードを出せばすぐにパンクしたりスリップしてしまうので、ノロノロ運転を強いられます。
悪路であれば登りでも下りでもマウンテンバイクが有利です。